US-SAIJO 古谷博史さん

逆境をビジネスチャンスに変える

インタビュー・文=堀行丈治(ぶるぼん企画室)、
写真=吉田依未(cache-cache coucou)

アイデア+経営資源で新時代のサービスへ

――コロナの収束が見えないで中、売り上げの減少をどう補っていくのでしょう

運転資金がありませんから、アイデアを絞り出すんです。設備投資をしても仕事は増えません。今年は、イベント会場で「15分でオリジナルTシャツ作成」というサービスを計画していました。しかしコロナで、イベントをしている場合じゃなくなりました。設備投資をしただけではだめなんです。

今の環境で何ができるのかを考え、すぐに行動に移しました。行動できたのは、コロナで暇だったからです。時間ができるんですよ。4月5月と、とにかく暇で暇で……。そこで思いついたのが、日頃から売っていた学生服のリユース販売でした。

――そもそも学生服の取り扱いを始めたきっかけは何だったんですか。

冬場(1~3月)の売り上げを確保する策として始めました。制服を扱うことで親御さんとコミュニケーションが取れて、スポーツ少年団や学校運動部の保護者会など、受注先の幅が広がりました。

――馴染みが薄い学生服のリユース販売を、どう広めていったのですか

チラシを作って手渡しや折り込みをして、来店者には粗品を進呈しました。費用は、コロナ禍の事業者を支援する補助金も活用。まさにコロナのおかげで生まれた新しい事業なんです。

――いわゆる古着どのように差別化しているのですか

新品の制服を取り扱っているお店として、リユース品にも「安心して買っていただける品質」を求めています。主には加工と仕上げ直し。買い取ったものは一旦全部洗って再プリーツ加工などの補修を施し、個人名も消します。売り場は古着独特のにおいがしないはずです。当店は新品学生服も扱っていますからメーカーから正規の補修素材も手に入ります。新品を売っているからできること。今までの経営資源を転化できました。

リユース品を買いに来たお客様で、合うサイズがなければ、新品を買っていただけますし、新品に買い替えるつもりが、リユースで安くつくこともあります。新品も中古も、どちらにも保証を付けて、安心して買っていただける状態で売っています。

経営のゴールは、地域と社員のためにある